安倍晴明は、平安時代中期に活躍した陰陽師で、浅口市にはゆかりの地が点在しています。その中で、金光町占見に行ってみました。


占見という地名は安倍晴明が居を構えて占いをしたことに由来するといわれています。
占見にあるのが、「安倍晴明の墓」、ライバルの「芦屋道満の墓」、「道満池の坊主岩」です。
金光駅から歩いて約20分ほどのところにあるのですが、場所確認のつもりで、車で大宮神社のあたりに行ってみました。
すると、近所のおばちゃんが、「なにしょん?どけーいきょーん?」(何をしているの?どこへ行くの?という日常的な岡山弁)と声をかけてくれて、大宮神社の駐車場を案内してくれました。

階段の右手に回り込んだ裏手に駐車場がありました。
おばちゃんは階段をあがって、もう裏手で待っていてくれていました。
安倍晴明の墓と道満の墓を見に来たというと、
おばちゃんは、「わたしもいきてーわー。つれていってくれん?わたしゃー行ったことがねんじゃ。」(私も行きたいわ。連れて行ってくれない?わたしは行ったことがないの。)えっ!?近くでも??そんなに山奥?
こちらからお願いしたいくらいなので、一緒に地図を片手に近くのおじさんに道をききながら、歩くこと数分 意外なくらい近くにしかも民家のすぐ横にありました。
山の中だと思い込んでいたので、ちょっと拍子抜けするくらい。

そこから奥に進むと道満池があるはず。でもにわか雨が降っている。
するとおばちゃんは「ちょっとじゃけん、いってみてーわー」(雨は少しなので、いってみたいわ)
おばちゃんの「こねーなみちゃーこえーけぇ一人じゃあこれんわ」(こんな道は怖いから一人では来ることはできないわ」と木の生い茂る中、歩くこと数分道満池の看板がみえました。今は水がなく、落ち葉の積もる池ですが、その向こうに見える7メートルもある大きな岩。にわか雨も防ぐくらい樹木に覆われた池は、伝説が生まれる雰囲気を持っていると感じました。必要以上に怖がるおばちゃんと探し探し歩いてきたからかもしれません。
納得して次は道満の墓。ここからは一度行ったことがあるというおばちゃんの案内で、また少し歩くと、道満の墓は荒神社の横にひっそりありました。これも実は簡単なところにありすぎて見つけにくかったです。

「今日はよかったわー。ありがとう。毎日大宮さんをおがみょーるけんええことがあったわ。ほんまによかったわー。あんたかぜひきなんなよー」という言葉に送られ車に乗ってまた階段のところを通ると、おばちゃんは手を振って送ってくれました。
雨には降られたけど、こちらこそありがとう!!!
あまりに都合よくおばちゃんにであったので、おばちゃんって ほんとに実在してたの?
もしかして・・・・? やっぱり伝説の地だ。